1000台の「ポールンロボ」が監視する花粉最前線

花粉症の人にはつらい季節がやってきました。花粉の飛散状況を詳細にリポートしてくれるウェザーニュースの「花粉Ch.」をご存じですか。全国に1000個のセンサーを設置して、飛散状況をモニターしていて、花粉の現状や予報を確認できます。

» 2015年01月29日 11時15分 公開
[園部修,ITmedia]

 気象情報サイト「ウェザーニュース」やスマホアプリ「ウェザーニュースタッチ」を提供するウェザーニューズが1月28日、花粉情報を配信する「花粉Ch.」のスタートに合わせて、観測機「ポールンロボ」を公開しました。

Pollen Robo ウェザーニューズ社内に飾られている花粉観測機「ポールンロボ」。メンバーに向けての発送が始まっています
Pollen Robo ウェザーニュースキャスターの藤岡茜さん(左)と山岸愛梨さん(右)とポールンロボ
※初出時にウェザーニュースキャスターの山岸愛梨さんのお名前を誤って記載しておりました。おわびして訂正します(1/29 13:05)

 ウェザーニューズでは、2005年から一般のウェザーリポーターと共に花粉症に立ち向かう「花粉プロジェクト」を実施しており、全国の家庭や企業、病院などに約1000個の花粉観測機を設置して、花粉飛散量のデータを観測し、そのデータをリアルタイムで公開しています。花粉Ch.では、花粉症の人から症状を報告してもらい、ポールンロボの観測データと照らし合わせて、花粉と症状の関係性の調査も行っています。ウェザーニューズによると、2015年の花粉飛散量は、北日本や東日本では2014年より多いと予想され、関東では2014年比で2〜3倍の飛散量になるそうです。

 花粉の観測に活躍するポールンロボは、直径15センチほどのプラスチック製のセンサーユニットで、顔の形を模して目と鼻と口があります。内部にはセンサーとファンがあり、口の部分は人の呼吸と同じ量を吸引するように設計されているのが特徴です。人が空気中で吸い込むのとほぼ同様の条件で花粉の量を計測しているわけです。口から取り込んだ空気は、ポールンロボ内でレーザーを当てて粒子の大きさを認識して、花粉やダスト、PM2.5などに振り分け、データを取得しています。今年は火山灰のデータも取得しているとのこと。また気温、湿度、気圧も観測していて、花粉が飛散しやすい条件の分析に活用しています。このポールンロボで観測されたデータが、ウェザーニューズタッチアプリやウェザーニュースのWebサイトの花粉Ch.で確認できるわけです。

 目の部分は花粉が少ない状態の「白」から、花粉の量が増えるにしたがって「青」「黄」「赤」「紫」と5段階で変化し、設置場所で実際に飛んでいる花粉量をリアルタイムで確認できます。

Pollen Robo 1日の花粉の飛散量が29個未満の場合、目は白く光ります
Pollen Robo 飛散量が30個から99個になると青になります
Pollen Robo 飛散量が100個から199個で黄色になります
Pollen Robo 飛散量が200個から299個で赤になります
Pollen Robo 飛散量が300個以上になると紫に光ります

 ちなみに花粉プロジェクト2015では、2014年11月に参加者を募集し、約1000人のユーザーに送付されています。雨に濡れず、なおかつ有線LANケーブルの配線や電源が確保できる場所に設置する必要があるので、誰でも気軽に参加できるというわけではありませんが、参加者の多くはベランダなどに設置しているとのことです。

Pollen Robo 歴代のポールンロボ。左から3世代目、4世代目、そして現在の5世代目。初代のポールンロボは四角いスチールボックスに入ったかわいげのない機械だったそうです

 2月から3月にかけて、花粉が飛散するピークを迎えます。すでに鼻や喉に不調を感じ始めている人もいらっしゃるのではないでしょうか。ウェザーニュースの花粉Ch.を参考に、花粉の少ない時間帯などを調べて外出できるといいかもしれません。

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