脂肪の燃焼度を“見える化” ドコモが皮膚アセトン測定による健康管理を提案CEATEC JAPAN 2014

CEATEC JAPAN 2014のドコモブースで、皮膚から出るガスを測定して脂肪の燃焼度を数値化するウェアラブルデバイスが展示されている。生活習慣病の予防やダイエットに役立つという。

» 2014年10月07日 17時34分 公開
[村上万純,ITmedia]

 NTTドコモは、10月7日〜11日に幕張メッセで開催される「CEATEC JAPAN 2014」でヘルスケアサービスを展示した。今回新たに紹介されたのは、「皮膚アセトン測定による健康管理」。皮膚から自然放出され、体脂肪の燃焼指標となる生体ガス成分(アセトン)を測定できる世界初のウェアラブルデバイスとうたっている。

 9月30日の新製品発表会で披露したヘルスケアサービス「Runtastic for docomo」や、着るだけで心拍数や心電波形を計測できる機能素材「hitoe」なども展示しており、将来的にはhitoeと合わせてより効率的なダイエットを促す仕組みを提供する予定だ。

photophoto 皮膚アセトン測定デバイス(写真=左)。脂肪の燃焼を数値化する(写真=右)

 皮膚アセトン測定デバイスの試作機は、スマートフォンとBluetooth連携し、腕に巻くことで約2分かけて皮膚アセトンを検出する。まだアプリは開発中だが、測定結果に基づいて健康アドバイスを表示する予定だ。皮膚から放出されるガスは極微量であるため、従来は大型のガス分析装置が必要であったが、今回の試作機は皮膚アセトンを吸着・濃縮する技術を用いたことで、従来比で約150分の1まで小型・軽量化することに成功している。

 説明員によると、「将来的にはさらに小型・軽量化を図り、常時身に付けられるレベルにする。運動や食事の前後の皮膚アセトンを検知することで脂肪の燃焼が数値化され、生活習慣病の予防や改善、ダイエットなどに役立てることができる」とのこと。また、説明員は「酔いの程度が分かるエタノール、腸内環境や便秘の状況が分かるメタン、老化・加齢の進行が分かるノニナール、がんの発症・進行が分かるホルムアルデヒドなど、アセトン以外のガスも検出できるようにセンサーを増やしていきたい」と展望を語っていた。

photophoto スマートフォンと連携して健康のアドバイスをしてくれる(写真=左)。皮膚アセトンを測定すると、脂肪燃焼が“見える化”される(写真=右)
photophoto 皮膚アセトンを濃縮して測定する。また、ドコモ独自の技術を用いてデバイスの小型・軽量化を図っている(写真=左)。アセトン以外のガスも測定できるようにしていく予定(写真=右)

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